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2016/03/04

ゆるとの出会い3

~ゆるとの出会い2の続き~

せっかく、ゆるに出会ったもの、ほぼ取り組むことはなく次第に忘れていきました。

そんな中、大学生活を続けていきながら非常に体がまずい状態に陥っていきます。

19歳から発症した酷いアトピーのステロイド治療を2年以上続けていたものを、医者不信と根本的な治療でないこと、そして副作用を嫌ったため、独自にステロイドを絶つ生活に変えたのです。

絶つと当然アトピーも表に出てきて肌は荒れてほぼ全身がポロポロと落屑して酷いですが、医者不信になっているので整体にいったり民間療法などで我慢勝負といきますが、今度は中学時代からあった腰痛まで悪化しました。



かゆみは酷いし、腰痛も椅子に座って30分も経つ頃には冷や汗がでそうな苦痛との闘いで、もはや講義の大半は頭に入ってきません。頑張ってはいるものの、数ヶ月が過ぎるうちには身心ともに消耗しきり、ついにはドロップアウトに至りました。


実家の広島に戻り、療養生活をすることになりますが、そこでも悪戦苦闘しました。

療養には西洋医学を嫌い、漢方薬を試したり、とある身体調整法(達人調整ではありません)の施術も受けたり。他にも、独自に調べた食事療法や苦行まがいな健康運動法にも藁にもすがる思いで何でも試しました。

しかし、どれも効果を感じられるような結果は望めず、試していく気力さえも段々なくなっていました。中でも、自分の身体に絶望する事となった運動が、つま先立ち運動です。

血液の循環を促すために数十回、カカトを浮かせるようにふくらはぎを使ってやる運動が健康にいいという話はご存知の方も多いとは思いますが、あれをやってみたところ翌日から数日間、ふくらはぎの筋肉が拘縮したままとなりカカトが地面につけられないのです。つま先立ちから足裏がフラットに接地するには、ふくらはぎの筋肉が弛緩する必要があるのに固くなって伸びない!

固くなった筋肉が強制的につま先立ちの形で体重を支えますが、それでも一歩ごとに伸ばされようとする痛みがあり、ちょっとした運動をキッカケに立つ・歩くすら困難な状況に20代前半で陥ると希望は益々なくなりました。

しかし、その体験で固まっている筋肉に無理に筋収縮をさせると、余計に筋肉が固まってしまうということを身を持って痛感しました。筋肉トレーニングは本人の筋肉の状態に適した強度と回数で行わなければメリットよりデメリットが上回るのです。



そして、心身ともに危ういところまで追い詰められた頃、ふっと「そういえば、ゆる体操ってものがあったなぁ。」と思い出し、記憶を頼りに寝ゆる黄金の3点セットをやってみました。コレなら気力もいりません。

すると、一週間もしないうちに、なんだか体調がいいような気がしてきました。効果を実感し、記憶だけじゃ頼りないので本を求めて本屋にいき「仕事力が倍増する“ゆる体操”超基本9メソッド―「身体経営術」入門」を買いました。

療養生活ですから別に仕事はしていませんが、ゆる体操が効く理由などが書いてあり、逆に多すぎない体操数が自分には合ってた気がします。

本を読みながら体操を続けていく内に、それからほどなく身心がラクになり、アトピーの状態も少しずつですが目に見えて改善してきて、希望も出て少しずつ元気になってきました。

あれだけ色々と健康法として苦行まがいのことを試したけど、効いたのはラクチン簡単なゆる体操だけだったというのが個人の感想です。

そもそもの考え方として、「良くなるとか上達するには苦しみが伴い、苦しいほどいいのだ」というのが高校のときからの固定概念でした。それは、とあるスポーツで世界選手権などで金メダルをとっている選手のコーチがTVで口にした言葉で「一番をとるものには、一番の苦しみがある」と聞いて、それを己の信条にしたのも心が固まりやすい素因のような気もします。

しかし、その信条が根っこにある中で弓道で結果を出す訳ですから、ますますそれが正しいのだと誤解を強めたまま生きてしまう事で、とんでもないフルストレスな生き方となりますが、ストレスは本人の許容量を超えれば破綻は必至です。

この事から目を覚まさせてくれる文章がその本に書いてあり目からウロコでした。

ここに“大いなる常識の嘘”があります。高度な身体の使い方というのは、「一生懸命にまなじりを決してやらなければできない」という常識があります。それは、まったくの嘘です。
高度な筋肉は、ダラ〜ッとして、温泉にでも入って「ウ〜ッ」とか「ア〜ッ」とするような気持ちになればなるほど、使えるようになります。逆をいえば、そこに私たちが幸せになれる鍵があるわけです。
「高度な、よりすぐれた身体の使い方をするためには、より気合を入れて、まなじりを決してやらないといけない」とすると、そこにはすさまじいストレスが生まれます。その論理でいくと、高度な身体の使い方をすればするほどストレスが生まれる理屈になってしまいます。そうであれば、私達人類は決して幸せにはなれません。
(「身体経営術」入門◆仕事力が倍増する<ゆる体操>超基本9メソッド、p.96より抜粋)

おそらく元気な時にこの文章に出会っても半信半疑でしたでしょうが、アトピーがラクになりつつある事実を考えれば、これこそが真理なのだと思わずにはいれませんでした。

ちなみに、抜粋で紹介した本の一部、とくに寝ゆる黄金の3点セットに関する部分が、ほぼそのままYURU EXERCISEのページで公開されていますので、興味のある方は是非ご一読いただけたらと思います。

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